“
- 立川談志の教え方: 心のうち (via sukekyo)
その直後、「まあ、口調は悪くねェナ。よし小噺(こばなし)を教えてやる」と言って、談志さんは10分ほど、談春一人を相手に、目の前で小噺を演ってみせる。
「ま、こんなもんだ。今演ったものは覚えんでもいい。テープも録ってないしな。今度は、きちんと一席教えてやる。プロとはこういうものだということがわかればそれでいい。よく芸は盗むものだと云うがあれは嘘だ。盗む方にもキャリアが必要なんだ。最初は俺が教えた通り覚えればいい。盗めるようになりゃ一人前だ。時間がかかるんだ。教える方に論理がないからそういういいかげんなことを云うんだ。いいか、落語を語るのに必要なのはリズムとメロディだ。それが基本だ。ま、それをクリアする自信があるなら今でも盗んでかまわんが、自信あるか?」
もったいぶらず、いきなり、みせるんだな。「プロとはこういうものだということがわか」るのには、みせるのが一番ってわかってのことだろう。「盗む方にもキャリアが必要」「教える方に論理がないからそういういいかげんなことを云うんだ」など、名言がつまっている。
”- 立川談志の教え方: 心のうち (via sukekyo)