土曜日のこと。金曜日からほぼ徹夜でいくつものPCメンテナンスをこなし(すでに週末の行動として間違ってる気がしますが)、土曜日の夕方ようやくプライベートの時間が出来ました。
気晴らしにパチンコでも…と思い、近所のパチンコ屋さんへ。
よさげな台があったので台をキープするためにiphoneをパチンコ台に置いて、ジュースを買いに自販機へ…席に戻るまで数分。三分もたっていなかったかと思います。
「あれ?」
iphoneがありません。
どんなにその辺りのパチンコ台を探してもiphoneは見つからず。
どっと吹き出る汗。
え?あれ?
店員さんに聞いても落とし物として届けられてはいない…とのこと。
冷たい汗がだらだらと背中をしたたっていく感覚。
そう、私のiphoneはわずか数分の間に盗まれていたのです(涙)
ともかく深呼吸。
急いで帰宅します。
自分のiphoneの位置をある程度特定すればもしかしたらとりもどせるかもしれない…
何度か電話しましたが、電源は切られていない様子。むなしくコール音が響くだけでしたが、電波さえ届いていればまだわずかながら希望があります。
先日iOS4.2が発表されましたが、その時ひとつのサービスが無料となりました。Amazonの悪魔でも11/24の記事で書いています。
登録はすでにしていましたので(新機能と見ればともかく試さないと気が済まない性格が幸いしました)、すぐさまアクセスします。最初
AppleIDを忘れてしまっていてさらに冷や汗がだらだらだったんですが…よく考えればitunesに登録してあるわけで(苦笑)それを確認して再
度アクセス。
まずiphoneのロックをかけます。かけてあるとは思うのですが念のため。
そして、iphoneにメッセージを送ります。
今回送ったメッセージはこれ。
「このiphonneを拾った人は、すいませんが090-XXXX-XXXXまでお電話くださいませんか!!大変困ってます!!」
そして、GPS機能を利用して現在地を調べました。出てきた場所は自宅からは結構離れた場所。パチンコ屋さんではありません。間違いなく第三者の手で持ち去られている。
…最悪、買い直しを覚悟しつつ、10分後にもう一度場所をチェック。
「…移動している?」
場所が移動し、とある駐車場を示しています。ただ、この検索機能、そこそこあいまいなのであくまでも「だいたい」の位置を表示していますから、多少のズレはあるというのが私の認識。
再度iphoneに電話をかけますが、さっぱり応答がない。
パターンとしてよぎったのは若者に盗られ、そのまま車で持ち去られているパターン。マンションの駐車場などは照明もあって明るいため若者が深夜にたむろっているケースもありますし、そういった人が持っている可能性が頭の中を占めて行きます。
こういう時は嫌なパターンばかり想像しがちです。時間を少し開けてもiphoneの位置は移動しません。…ともかくその場所にいけば、そういう若者がたむろっているかもしれない…そこで聞ければ…
愛機ThinkpadX61sにイーモバイルのスティックを刺して、iphoneの位置検索画面を開きながら家を飛び出します。同時に何度も何度もiphoneに電話をかけつつ、表示された位置に向かいました。
ここで奇跡が。
「はい、もしもし?」
「!!」
iphoneに電話が通じました。
「これ電話だったんだ…びっくりした。持ち主の方ですか?」
「は、はい。そうです!」
出てきたのは温厚そうな中年男性の声。
パチンコ屋さんで盗られたこと、ずっと探していたことを説明すると、意外な返事が。
「これさ、俺のチャリンコのかごに入ってたんだよ。なんだろーなーとは思ってたんだわ。電話だったんだなぁ」
思わず膝の力が抜けてしまいました。ともかく、私のiphoneは見つかったわけです。後はその方のところまで行って受け取るのみ。
…なんですが、これがまた結構遠い…
GPSの位置でだいたいのところは把握していたのですが、相手の方の説明を聞いてもちょっとよくわかりません。
「XX病院知ってる?」
「あ、知ってます」
「んじゃそこまでチャリンコで持って行くよ」
「す、すいません~(涙声)」
本当に親切な方で、わざわざ近くまで持ってきてくれるとのこと。
ちょうどThinkpadを持ったまま移動していたのでそれを目印としてもらうことに。
まぁ…病院前でノートPCを持った大柄な男ですって説明も今考えるとどうかなぁとは思うのですが、わかりやすかったのは確かなようで(^^;
先に病院について待つこと20分。無事にiphoneは私のところに戻って来ました。
届けてくれた男性の話によると、この方もパチンコ屋さんに行っていたようで。ただし朝から(笑)
夕方になり軍資金が尽きてしまい、仕方ねぇ家に帰るかぁ…と自転車にまたがりえっちらおっちら。
私が最初に検索した時の場所は、どうやらこの移動中の場所だったようです。
で、次に検索した駐車場は…どうやらこの方の住むマンションの駐車場とのこと。画面を見てもらったら確かにこの場所に住んでるよーとのことで。
ほっとするやらびっくりするやら。
電話に出てくれて本当に助かりました。
この方の話によると、帰宅してかごの中を見ると見慣れない真っ黒い物体が。なんだこりゃ?と思うとぶるぶる震えて画面にはなんか表示されてる…んだけど、どう操作していいかわからない。
とりあえずどうしようかな…と思っていたところ、再び着信。画面を適当につるつるしてたら(本人談)、なんとか電話に出ることが出来た…とのことでした。
これはその方との推論なんですが…
誰か若い人がパチンコで負けてむしゃくしゃする→パチンコ台に私がiphoneを置く…はやりのiphoneだし誰も見てないし盗っちゃえ→なんだこれ使い方わかんねぇ。いらね!→身近な自転車のかごへぽいっ!
この方の言っていることを信じれば、の話なんですが疑っても仕方ありません(この方が実は盗んだ犯人…という小説みたいな話を友人にされまし たが、むしろ親切に持ってきてくれたわけですから疑いたくありませんでしたし)。私の住んでいるところの若者達は確かにガラが悪いのが多いし、トラブルも 多い街なのでそういうことも日常茶飯事。ありえない話ではないな…と思いまして。
ともかくお礼を…と寸志も用意したのですがまったく受け取ってもらえませんで。むしろiphoneに興味を持たれていた様子。パソコン無いと だめなんだなぁ…とちょっと寂しそうにいいながら、帰っていかれました。見えなくなるまで見送って…重い足を引きずって帰宅しました。
無事に戻ってくれてよかった…というのが実感です。
mobilemeは直接役に立ったわけではありませんが、だいたいの現在地がわかるのと、ロックしたりメッセージを送ったりと地味に活躍してくれました。最新機能をこんな形で実戦活用することになるとは思いませんでしたが…
パチンコをやる人はわかると思いますが、場所取りに携帯を使うのはよく見る光景です。ですが、最新機種や高機能機種を狙っているよからぬ輩が増えているそうです(狙われるのはソフトバンクとDOCOMOらしいですが)。
一旦帰宅してから、閉店間際のパチンコ屋さんに言ってお騒がせした事を伝えると、別の店員さんが盗った若者らしいのを目撃しているとのことで。後で防犯カメラで調べて警察に届けようか…なんて話にもなりました。
どうするかは未定ですが、最近お客の荷物を狙っている風の若者がうろうろしているため、無料のコインロッカーを増設しようか…と検討しているんだそうです。予兆はすでにあるものなんですね…怖い世の中です。
こんなケースも珍しいのかもしれませんが、「盗まれて」「追跡して」「運良く回収出来た」のは事実です。mobilemeのメッセージもちゃんと 読まれていて、「今日はもう遅いから明日かけてやろうかな」と相手が思っていてくれていたのも聞けました。もし落としたとしてもこういうメッセージが出る のは(特に日本では)効果が高いのかも…
わずか数分。まさか…と思うタイミングで盗られてしまうとは不覚ですが、今回は無事戻ってきてよかったです(^^)
iphone4をお持ちの方は万が一のこともありますので、是非mobilemeのiphoneを探す機能だけでも登録しておくといいと思います。遠隔ロックだけでも価値がありますから。
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緊急事態!…盗まれたiphone4を追跡せよ - Amazonの悪魔 (via petapeta)
iPhone を席取りに使うってのが信じられないけど。
まぁ戻って良かったですね。
(via vmconverter)